書籍紹介

代表石原が学生時代から続けてきたイップス研究、治療から確信したものをを医師であり、恩師でもある内田直先生に監修いただいた一冊
イップス
ースポーツ選手を悩ます謎の症状に挑む
大修館書店
内田直監修 石原心著
NEWS
2021.12.25 第5回 基礎理学療法学 若手研究者ネットワーク シンポジウムにて研究成果の発表を行いました。
2021.05.14 【紀伊民報】にて我々の研究の紹介記事が掲載されました。

いつまでも「謎の症状」のままにしておけない
昨今インターネットの普及により「イップス」という言葉が急速に広まりました。
「言葉自体聞いたこともない」という方は、非常に少なくなりました。
しかし「イップス」という言葉を聞いたことがあっても、その症状や原因などは正しく理解されていないことが多く、未解明なことだらけです。


イップスってどんな症状なの?

イップスは、「自動化した動作の遂行障害である」と定義されています。
「自動化した動作」とは、「何も考えずに行える動作」のようなものです。
「遂行障害」とは、「できなくなること」。
つまり、イップスとは「何も考えずに出来ていた動作が行えなくなること」です。
具体的には、
・野球などの送球の場面で、ボールを地面に叩きつけたり、大きく上に浮いてしまう
・テニス、ゴルフなどで体が固まったように感じ、ショットが不安定になる など。
また楽器演奏や日常生活などでもイップスに近い症状が見られることがあります。

イップスってなぜ起こるの?
「過剰な運動調節をしてしまうこと」が、主な原因であると考えられます。
極度に緊張した場面などで、
「できて当然」「失敗するわけにはいかない」
と考えることで、それまで当たり前に行えていた動作ができなくなってしまう。
選手や指導者の方にイップスになる原因を質問すると、
「メンタルが弱いことが原因」「結局は練習が足りない」
という答えが返ってきます。
イップスに対するこのようなイメージが、症状を悪化、長期化させる原因の一つとも考えられるのです。
