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いつまでも「謎の症状」のままにしておけない
昨今、インターネットの普及などにより「イップス」という言葉が急速に広まりました。
「言葉自体聞いたこともない」という方は、非常に少なくなったような印象を受けます。
しかし、「イップス」という言葉を聞いたことがあっても、その症状や原因などは正しく理解されていないことが多く、また未だにわかっていないことが多いのが現状です。

イップスってどんな症状なの?
イップスは、「自動化した動作の遂行障害である」と定義されています。
「自動化した動作」とは、「何も考えずに行える動作」のようなものだと言い換えることもできます。
「遂行障害」とは、「できなくなること」と言い換えることができます。
つまり、イップスとは「何も考えずに出来ていた動作が行えなくなること」です。
具体的には、
・野球などの送球の場面で、ボールを地面に叩きつけたり、大きく上に浮いてしまう
・テニス、ゴルフなどで体が固まったような動かしづらさを感じ、ショットが不安定になる
などが主に見られますが、上に挙げた競技以外にも、また楽器演奏や日常生活などでもイップスに近い
症状が見られることがあります。

イップスってなぜ起こるの?
イップスになってしまう原因は
「過剰な運動調節をしてしまうこと」
が、主な原因であると考えることができます。
極度に緊張した場面などで、
「できて当然」
「失敗するわけにはいかない」
と考えることで、それまで当たり前に行えていた動作に、過剰な運動調節を加えてしまうことで、症状が現れてしまうことがあると考えられます。
選手や指導者の方にイップスになる原因を質問すると、頻繁に
「メンタルが弱いことが原因」「結局は練習が足りない」
という答えが返ってきます。
イップスに対するこのようなイメージがイップスの症状を悪化、慢性化させる原因の一つとも考えられるのです。
